先払いのカフェよりも後払いのカフェの方が客単価が高くなる話
カフェには後払いのお店と先払いのお店があります。
効率化を考えている全国チェーンのカフェは料金は先払いシステムになっていることがほとんどですが、後払いのカフェの方が客数は少なくなるものの客単価は高くなります。
後払いなら追加注文とケーキや焼き菓子の購入により売上アップ
後払いのカフェの方が客単価が高くなる理由は追加注文があるからです。
大抵の人は先にお金を払ってしまうと同じお店で2度目の会計をするのが面倒になることから、先払いシステムの場合には追加注文をする人はほとんどいません。
しかし後払いのカフェの場合にはコーヒーをもう一杯頼んだりケーキを頼んだりと追加注文が増えます。
また、最近のカフェは雑貨やスイーツの持ち帰り用の販売もしていることが多く、帰り際にレジで支払いをする時に家族の分までケーキ類を買って帰ったり、日持ちのする焼き菓子などを一緒に購入し支払う人も多くなっています。
特にレジに人が並んでいた場合には待っている間に店内で販売しているものがいろいろ目に入りますから、あれもこれもと買いたくなるのが人の心理です。
これが先払いの場合には、さっき会計を済ませたからと自分に言い聞かせ、何も買わずに帰ってしまうものなのです。
もちろん全員がこういった行動を取る訳ではないのですが、カフェを利用する人は時間に余裕があって、多少なりともお金に余裕のある人が多いため、後払いの方があれもこれもと購入し1人辺りの客単価が倍以上になることもあります。
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レストランでケーキ販売を始めたら客単価が大幅アップ
ランチが人気のレストランがあるのですが、そのお店は以前は食事メニューしかなかったため、ご飯ものだけを注文する人しかいませんでしたが、ショーケースを置いてケーキを並べたことにより、食後にケーキとコーヒーを追加注文する人が一気に増えました。
ランチだけだと1,000円の売上だったものがケーキとコーヒーの追加注文で2,000円近くの売上になる訳です。
さらには持ち帰り用としてケーキを5個も6個も購入する人もいます。
500円のケーキを6個購入してもらえれば、それだけで3,000円の売上になるのです。
1,000円のランチを食べた後に持ち帰りのケーキを6個買ったとした場合、お店の売り上げは4,000円と4倍にまで増えます。
後払いシステムになると伝票を切ったり、席までお料理を運んだりと手間や人件費は多少かかりますが、人手に余裕があるお店なら対応は可能です。
店舗側がパティシエを雇う余裕がない場合はケーキは地元の人気店に交渉してみて卸してもらうことができれば、それだけで新しい層の顧客を集客できる可能性もあります。
もちろんケーキを保管するためのショーケースは高額ですし、電気代や箱代等もかかりますから経費は増えますが、長い目で見ると、こういった戦略が功を奏すこともあります。
薄利多売は消耗戦になるから大手には勝てない
コンビニ大手の珈琲のように先払いでお客様の注文をさばくことで数をこなして薄利多売を目指すのもいいのですが、それだと粗利益が少なくなることで消耗戦のようになり、しわ寄せを受けやすいバイトやパートは疲弊してしまいます。
個人店なら後払いのカフェの方がお客様は落ち着いて過ごせますし、その分来客数は少なくても売上がグッと増えることもあります。
先払い制から後払い制にするだけで無理なく客単価を上げることもでき、顧客満足度も同時に上げられます。
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